日頃、皆さまから多くお寄せいただくご質問について、YouTube動画内でお答えしております。今回は『スマホの見過ぎで手がしびれる!?注意すべき理由とは?』というご質問にお答えします。
本編は以下のYouTube動画でご覧いただけます。


ストレートネックと手のしびれのメカニズム
Q. 最近、スマホの見すぎで手がしびれる人が増えているそうですが、何が原因なのでしょうか?

主な原因は「ストレートネック」による神経への負担です。
人間の頭の重さは、およそ5〜6kg(ボウリングの玉1個分ほど)あります。二足歩行を行う人間は、この重い頭を細い首だけで支えています。
スマートフォンを見つめる際、下を向くような前傾姿勢をとると「テコの原理」が働き、首にかかる負担が急激に増加します。
本来、首の骨は緩やかなカーブを描いて頭の重さを分散させていますが、この負担によって首の骨の並びが真っ直ぐになってしまう状態を「ストレートネック(通称:スマホ首)」と呼びます。
- 首にかかる重量負担
下を向いてスマホを見る姿勢をとると、首にはおよそ18〜20kgもの負荷がかかります。
これは「エアコンの室外機」や「小学校低学年のお子さま」を常に首に乗せているのと同等の重さです。 - 蓄積される時間のリスク
短時間であれば耐えられても、SNSや動画を10〜40分以上連続で見続けることで首の負担が持続的に蓄積し、骨や筋肉の不調を引き起こします。


Q.首の負担なのに、なぜ「手」にしびれが出ることがあるのでしょうか?

首の骨にあるクッション材がダメージを受け、手に繋がる神経を圧迫するためです。
首の背骨と背骨の間には、「椎間板(ついかんばん)」と呼ばれるクッションの役割を果たす組織が存在します。
首へ強い圧力がかかり続けると、この椎間板が潰れたり変性(傷むこと)したりします。
変性した椎間板や骨の変形が神経を圧迫する状態を「頚椎椎間板ヘルニア」や「頚椎症性神経根症」と呼びます。
首を通る神経は腕や手先へと繋がっているため、首元での圧迫が「手の痛みやしびれ」となって現れるのです。


放置のリスクと専門医が教える正しい姿勢
Q. 手のしびれをそのまま放置すると、どうなってしまうのでしょうか?

症状が悪化すると運動神経に影響が及び、日常の細かい動作がしづらくなる可能性があります。
手のしびれや痛みを放置して神経の圧迫が強まると、次第に筋肉を動かすための「運動神経」に支障が生じることがあります。
- 日常生活動作(ADL:Activities of Daily Living)への影響
握力が低下し、お箸を持てない、ペンで文字が書けない、服のボタンが掛けられないなど、日常の基本的な動作に支障が出るケースがあります。 - 早めの受診が大切な理由
神経の圧迫が長期間に及ぶと回復に時間がかかる場合や、保存療法(薬物療法やリハビリ)で改善が見込めない場合には手術療法を検討せざるを得ないケースもあります。そのため、しびれを感じたら早めの対応が大切です。


Q. スマホを使う人が「今すぐ意識すべき改善ポイント」や正しい姿勢はありますか?

「スマホの位置を上げる」「胸を開いて肩甲骨を寄せる」の2点が効果的です。
ストレートネックはスマホ操作だけでなく、デスクワークでのPC作業でも同様に起こります。
日頃から以下のポーズや意識を取り入れてみてください。


最後に

今回は、スマートフォンの見すぎによって引き起こされる「ストレートネック」と「手のしびれ」のメカニズムについて解説いたしました。
手のしびれや首の痛みを「ただの疲れ」と自己判断して放置するのは望ましくありません。
手に力が入りにくくなったり症状が進んだりする前に、まずは日頃の姿勢を見直してみてください。
もし、「しびれがなかなか治らない」「手に力が入りにくい」と感じる場合は、決して我慢なさらず、お早めに当院へご相談ください。
皆さまが快適で健やかな日々を送れるよう、スタッフ一同、温かくサポートいたします。
【手のしびれにお悩みの方へ】
東京脊椎・関節クリニック羽田のYouTubeチャンネルでは、脊椎・関節疾患に関する正しい知識と最新の治療情報を、専門医がわかりやすくお届けしております。
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※本ページは一般的な情報提供を目的としており、個別の診断や治療を示すものではありません。
症状のある方は医療機関にご相談ください。