日頃、皆さまから多くお寄せいただくご質問について、YouTube動画内でお答えしております。今回は『脊柱管狭窄症の固定手術で腰が曲がらなくなる?』というご質問にお答えします。
本編は以下のYouTube動画でご覧いただけます。


固定術の基本と腰の可動性
Q. ボルトで固定する手術を受けると、腰が曲がらなくなりますか?

結論として、固定した関節の部位は動かなくなります。ただし、周囲の関節が動きをカバーするため、日常の動作がすべて著しく制限されるわけではありません。
- 固定術(こていじゅつ)
脊椎(背骨)のぐらつき(不安定性)を抑えるため、ボルトやインプラント(体内埋め込み用の医療用器具)を用いて背骨の関節を固定・ロックする手術療法。 - 隣接関節の代償(だいしょう)作用
手術で1か所の関節を固定しても、隣接する背骨や胸椎(きょうつい:胸のあたりの背骨)、股関節が代わりに連動して動く仕組みのこと。

固定する範囲が1箇所の一椎間固定(いっついかんこてい)であれば、周りの関節が代償作用を果たすため、体を前屈させることが可能です。
上から下まで広範囲に固定した場合は腰自体の屈曲が制限されますが、胸椎や股関節を意識的に使うことで前屈などの動作をカバーしやすくなります。


術後の生活・仕事・運動
Q. 手術後、床に座る動作や家事、仕事復帰はできますか?

他の関節を使う身体の使い方を身につけることで、日常生活や仕事復帰、スポーツの再開を目指していくことができます。
術後は「腰に負担をかけにくい体の使い方(しゃがんで靴下を履く、膝を曲げてお風呂掃除をするなど)」を習得することで、順調な日常生活への復帰を目指します。
- 術後の生活動作
正座やあぐら、床に座る動作は基本的に可能です。
お風呂の清掃や靴ひもを結ぶ際は、腰を丸めるのではなく、しゃがむ動作を取り入れます。 - 仕事復帰の目安
デスクワークの事務作業であれば1ヶ月以内、軽作業なら1〜2ヶ月、重労働は状態に合わせて長めの経過観察を行います。(※経過には個人差があります) - スポーツの開始(ゴルフなど)
術後1ヶ月を過ぎた頃から、ランニングやハーフスイングなどの軽い運動から少しずつ段階的に再開を検討します。 - コルセットの着用期間
術後の保護として、平均して2〜3ヶ月程度(状態や手術規模により最大半年ほど)装着します。


Q.お風呂やシャワーはいつから入れますか?

シャワーは術後2〜3日後から、浴槽への入浴は術後3週間後からが目安となります。
- 清潔の保持(シャワー・入浴)
コルセットを外して短時間のシャワーを浴びる程度であれば、術後数日(傷口の経過を見て)で許可されます。浴槽に浸かる入浴は創部(傷口)の経過を見て3週間後を目処に開始します。


Q.埋め込んだボルト(インプラント)は将来抜く必要がありますか?

基本的には一生入れたままで問題ありませんが、違和感や痛みが残る場合は抜去を検討することもあります。
- 骨融合(こつゆうごう)とインプラント抜去
手術後1〜2年ほど経つと、周囲の自前の骨が生えてガッチリと結合(骨融合)します。これをもって治療の一区切りとなりますが、金属が筋肉に触れて痛む場合などは、抜去手術を行うケースもあります。


最後に

固定術を受けても、必ずしも日常の自由度がすべて失われるわけではありません。
周囲の関節を上手く活かす動き方を身につけることで、自分らしい生活を取り戻すことが期待できます。
「背骨を固定したら身体が動かなくなるのでは」と不安を抱え込まず、術後の動き方や生活スタイルの見通しについて、ぜひ担当医へお気軽にご相談ください。
当院では、患者さま一人ひとりのライフスタイルや状態に合わせた最適な治療法をご提案しております。
腰の痛みや痺れ、手術への不安やお悩みをお持ちの方は、ぜひ一度お気軽にご相談くださいね。
【腰の痛みやしびれにお悩みの方へ】
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※本ページは一般的な情報提供を目的としており、個別の診断や治療を示すものではありません。
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